悲しき熱帯の真実 前文
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悲しき熱帯の表紙

小筆・蕃神はブログサイトにてレヴィストロース著「悲しき熱帯」を2016年に「猿でも構造、悲しき熱帯」の表題にて紹介した。今にして読み返してみると内容には物足りなさを感ず。ホームページ投稿に当たり書き換えた、その方法は「旅」を二例取り上げ、人々との交流にまつわる諸々の挿話を紹介し、内容の理解深めるを目的とするにあった。是非ホームページ版
悲しき熱帯の真実 2 3
にお立ち寄りください。

本書の出版は1955年。1934年のサンパウロ大学の新設教授職の就任にまつわる裏話から始まり、ボロロ族など南米先住民の現地調査の実録、帰国、亡命の苦労話、大戦後のアジアの調査旅行など20年の出来事を、思い出すままに書き連ねた作品です。論文とは異なる文体でアカデミー的堅苦しさを取り外し、一般読書人に馴染みやすい内容から、パリは洛陽その紙価を高めた大ヒット作でもあります。

ポケット版(2015年の印刷)の第1頁、作者紹介を引用します。
著者紹介の全文

第1節は生年出生地、学位、就任を紹介し、1973年のフランス翰林院(Academie francaise)選出で1節を終えています。

2節目に理論を紹介している。
<Son oeuvre qui introduit le structuralisme dans l'ethnologie, emprunte a la linquistique et cherche a atteindre les regles inconscentes qui, dans toutes les societes sont a la base des croyances, des coutumes et des traditions.

彼は民俗学の著作を通して構造主義を広めた。それは言語学の理論を借用した思想であるが、あらゆる社会の基礎を成す信仰、しきたり、そして伝統に潜む知覚されにくい規則を浮き上がらせた。

内表紙

<Claude Levi-Strauss a renouvele en profondeur les sciences humaines. En 1955, la publication de Tristes Tropiques l'a aussi revele comme un tres grand ecrivain.
Il s'eteint a Paris en novembre 2009, a l'age de cent ans.

クロード・レヴィストロースは社会科学を根底から改革した。そして悲しき熱帯出版の成功は、彼をして偉大な作家としての地位を不動にした。2009年11月パリ、100歳にして生を閉じた。

写真は人間の大地(CollectionTerreHumaine)叢書ポケット版から。
レヴィストロースの墓