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笑いと預言と眠り



レヴィストロース夫妻、197710月隠岐にて、来日記念の著作(月の裏側)裏表紙をデジカメで撮った。レヴィストロースは69歳、夫人モニックは若い。厳めし顔を崩さないをもって生涯の習慣としたレヴィストロース、それでも美人奥さんと一緒なら笑う。いや、笑っているだけではない。若さの思想としてのモニックと己のニタリの形象を対峙させている。ヒトの本性がいかなるかを構造主義化している、哲学を実践しているのだ。

笑いはこの一枚のみ。

レヴィストロースがマトグロッソに現地調査したのは1935年。ルモンドが2008年に、マトグロッソの乱開発が進んでいる状況にコメントを求めた。100歳を迎えようとするレヴィストロースは「調査した当時の世界の人口は16億人、現在は64億人、私はすでに過去の人間だ。コメントを発する資格はない」と語ったと伝わる。2009年死去。


土饅頭に瓦礫の覆い、名前と生年歿年のみ墓碑は平板。
悲しき熱帯最後のは<Le monde a commence sans l'homme et il s'achevera sans lui>世界は人なしで始まった、彼無しで世界は終わる。
虚飾をはぎ取った墓に審判を待たない哲学者が眠る。


レヴィストロースここに眠る(Lignerolles France

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